2022,08,15

「月光の夏」

 下北沢の東演劇場で「月光の夏」の朗読劇を鑑賞しました。4人の朗読で進行する劇は思っていた以上の感動でした。光を効果的に使った演出やせりふ回しも過不足なくぐいぐいとその世界に引き込まれました。出演者の一人の南保秀樹さんは何年か前に海老名で演劇活動をする「甘利真美」さんと「尼の泣き水」で漁師の役を見事にこなされ、私もその上演活動をお手伝いしたことがあり久しぶりに南保さんの演技を拝見することができました。
 「月光の夏」は30年ほど前に映画として発表された事実のお話です。九州の鳥栖市で戦時中にピアノ「月光」を弾いて出撃していった特攻兵とそのピアノのある小学校の女教師との実話です。この映画を生協の仲間たちと自主上映しようと思いたち実行委員会を募って活動しました。その間の苦労や達成感が私を市会議員になろうと思わしめた一つの要因でもあり思いで深い作品です。市役所や市会議員、そのほかいろいろなところに声をかけましたがさっぱり反応が無いばかりか「綾瀬で映画の自主上映なんかやっても人は来ないよ」「奥さんたちはがんばってるね、まあ、しっかりやってくださいよ」などと揶揄されるばかりでしたが多くの実行委員のがんばりで1500人の人にみてもらうことができ、当日は知覧の特攻会館からお借りした戦死した兵たちの遺書なども展示でき意味と意義のある活動となりました。綾瀬市はなんでこんなに文化が遅れているんだろうと思った気持ちを今でも鮮やかに覚えています。
 だからこそ「よい映画を見る会」で5作品、オペラでは3作品、アジアユースオーケストラコンサート3回ほかにもさまざま実行委員会をたちあげてはみんなで達成感をあじわってきました。今度はオペラ「魔笛」です。